現役か、浪人か
昨日、高校の野球部の進路報告会というイベントがあったので出席してきました。
この3月に卒業した代とその1つ上の代は進学先なり浪人の結果などを報告し、さらにその上(つまり僕らの代)は大学生活の様子を報告するという会なんですね。
受験生お疲れさま+大学でも先輩後輩になる人はよろしく、的な。
僕らの高校は隔年で進学実績が良い年と悪い年があるというのが言われていて、僕らの代は良かったので今年は?と期待していたのですが…
野球部としては現役進学率としてはさみしい感じでした。
まぁ、全部落ちてしまったわけではなくあくまで第一志望を目指すための浪人という人もいるようなのですが、それはまぁ個人の選択ですし。
高校の職員でもないので、進学実績が欲しいわけでもありません。
気になったのは、「現役の時に合格できなかった志望校に、浪人したら合格できるのか?」という点です。
僕自身は浪人を経験していないのでわかりませんが、1年間勉強漬け、というのは精神的にとても大変だと思います。加えて、経済的負担、10代の貴重な時間を勉強に費やすことなど、浪人のデメリットはかなり容易に思いつきます。浪人を経験した友人も、「2度とやりたくないし、受かる保証もないのに浪人するのは正しいのかわからない」という旨のことを言っていました。
ただ、浪人するうえでも固い決意と覚悟を持ち、高いモチベーションを保つことができれば無駄にはならないでしょう。
妥協して第2志望の進路を選択するぐらいであれば1年間やり切る、という選択肢があることは事実です。
ただ、誘惑の多い世の中、1年間頑張り切れるでしょうか?
同級生の多くは大学で楽しんでいる、一方自分は…と考えると精神衛生上よくない気しかしません。挫折してしまい、結果として現役の時よりも悪い結果につながってしまうことも考えられます。こうしたリスクを背負ってまで挑戦することが本当に賢い選択であるかどうかは疑問です。
そもそも、そこまで第1志望にこだわる理由もあるでしょうか?
同程度の学力の大学どうしでは、学べる内容や環境に関してはそれほど違いがあるとは思いませんし、高校生がわかるほどの差になるとは思えません。
思うに、浪人する理由の大半はネームバリューではないでしょうか?
世間的にあちらの大学の方が評価が高い、就職の時に有利だ、など…
大学が就職のための通過点となってしまっている状況も憂うべきではありますが、こうした姿勢は本質を見誤っているように思えてなりません。
気の毒なほど諦めきれないような大失敗の結果でなければ、現役の時の結果が自分の実力なわけで(大失敗もその多くが実力のうちではありますが)、それを受け入れないのは往生際が悪いように見えてしまいます。
ただ、そうは言っても浪人するという覚悟を持った選択を否定することはできません。
自分との戦いになる苦しい日々であっても、心持ち一つで財産にもなりえることでしょう。
勇気ある決断をした人たちが、高い志を忘れることなく戦い抜き、1年後に笑顔でいられることを祈ります。